消費者センター経由で来た苦情

さっきテレビで住宅リフォームに関するニュースを見た。
消費者センターが間に入って業者と交渉しているらしい。
まあ、このケースは返金されてしかるべきだとは思うけど・・・。
ふと、以前勤めていた会社であったトラブルのことを思い出した。
ある日、某ソフト会社のカスタマーサポートをやっていた私のところに、消費者センターから電話がきた。
「消費者の方から、こちらで購入した製品が使えないから返金を求めたのに断られたという苦情があったのですが・・・」
とのコトだった。
消費者センターを通す前に、このお客様は直接こっちにも苦情を申し立てていたと言うので過去の履歴を調べたら、確かに2週間前にAさんが対応した履歴が残っていた。
「あー、あのオッサンですか」
Aさんがウンザリ顔でコトの次第を説明してくれた。
このお客様はインターネットで弊社のホームページにアクセスし、あるソフトをオンラインで購入しようとしたとのことだった。
ただ、うちの会社のオンライン販売というのは、単に自社のWebサイトから某オンライン販売会社である○クターのサイトへリンクしているだけで、この○クターという会社でやっているのは、ダウンロード販売だった。
念押ししておこう。
ダウンロード販売だ。
実はパソコンの扱い自体もおぼつかないこのお客様は、中途半端に他人から聞いた知識でうちのソフトを安く買おうとオンライン購入にチャレンジし、○クターでダウンロード購入のための支払い手続きと購入キーを入手するところまでは成功したものの、肝心のダウンロードの手順が理解できずに怒っていたのだ。
このお客様は確かに弊社製品を購入されたけれど、購入したお店は○クターなので、入手方法や返金についてのご相談は○クターにしてもらわないと困ります、とAさんは説明したものの、その仕組み自体もお客様には理解していただけず、押し問答になった挙句に消費者センターへ話が行ってしまったらしい。。。
「もうあのお客さんとは関わりたくありません。」
Aさんは余程このお客様に苦労したらしい。
ここでやや不幸だったのは、この消費者センターの担当の人も、インターネットでのダウンロード販売には疎い人だったコトだ。
なので、この状況をまた電話で説明するのはかなり骨が折れてしまった。
それでもこの担当の人は極めて冷静な人だったので、とりあえずはこちらからコトの顛末をメールで説明させていただき、それをもとにお客様には改めてベクターへ相談していただくようアドバイスをお願いして、結果ようやく事なきを得た。
商品の入手手順が多様化してお客様が苦労するというのはわかるっちゃわかるけれど、やっぱり自分のお金で何かを購入するのであれば、単に「お金さえ払えば王様みたいに扱ってもらえて当然」なんて油断はせずに、自分がどんな手段でお金を払ってモノを買おうとしているのかにもっと注意を払って欲しいと思う。
そういう気持ちがあれば、簡単に詐欺に遭うことも減るだろうし、ネットでお買い物する楽しみも理解できるだろうになあ・・・。