「離婚したい」発作

「頑張っても駄目だったら離婚という手があるさ」的感覚、その通りなんだっ!
予め言っとくけれど、私はバツイチだからって結婚や離婚を軽く考えているわけではない。
逆に、離婚という事業を遂行するには、周到さと繊細さと冷徹さと一貫性と、そして最後の優しさを残しておかないとなかなかうまくゆかない離れ業だと理解している。
本音を言ってしまうと、私はこの2度目の結婚にはやや消極的だった。
私は結婚に対して理想を持っている。そして、離婚を経験している。だから、前の旦那さんに対する仁義と、それから自分の主義のために、再度結婚するのであればそれは前回の反省点をきちんと生かすことのできる形での結婚であるべき、と思っていたからだ。
なので、「余程のことでもなければ結婚はもういいや」という気分だった。
けれど、思いがけない妊娠をきっかけに、相手(今の旦那さん)がどんなビジョンで結婚を考えているのか、それが私の考えとマッチするのかを深く掘り下げる猶予のないまま結婚することになってしまった。
私は結婚を申し込まれた時に言った。
「別に妊娠したからって結婚という結論に急ぐ必要は無い。しなくてもいい。でも、したいと思うなら、結婚についてきちんと考えた上で覚悟をして欲しい。」
それに対する相手の返事は、
「そんな寂しいことを言わないでよ」
だった。
まあ、そうだよね。
そして、私は自分なりに結婚に対する意地やこだわりを持ってはいるけれど、それを理由にちーちゃんの幸せをみすみす捨てるわけにはいかないとも思った。お父さんがいない家庭を最初から選んでちーちゃんを産むのは私のエゴではないかと。
そして、相手は年下でちょっと幼いところのある人物だけど、決して悪い人ではないし、仕事もきちんとできるし、今回の件で見苦しい言動は全くしていない。私の考えとマッチするかがわからないというだけで、結婚して一緒に幸せになりたいと彼なりに思ってくれているのは確かだ。私の結婚観なんて、一度失敗しているくらいだからもともとダメなのかも知れないし。
だから、「賭けてみよう」と思って結婚を決めた。
そんな結婚だったから、今こういうジレンマと闘うハメになったわけなのだけど・・・。
先々をいいかげんに考えるつもりはないのだけれど、見えない先々を「こうしなければ!」と決めつけて目標設定をガチガチにしてしまうのはキツイ。
まして、私が思い悩んでいるのは「家族としてみんなでどう幸せに暮らせるか」という問題だから、私一人の勝手な理想論で私とは別の人格である旦那さんやちーちゃんを縛るのもおかしい。
だから、多くの不確定要素に対してなるべくストレスを抑えて取り組もうと思うなら、自分なりにその都度思ったベストな選択を進むのであれば、もう何でもアリだと考えてしまう方が良いだろう。
できるだけ日々ベストを尽くし、転ばぬ先の杖もあれば使うけれど、最後はもう出たとこ勝負でいいじゃないか。
そう思うしかない。
・・・と思う。
日々いろいろ悩むと、「離婚」というスッキリアイテムは時にすごく甘い響きに感じることがある。
普段愛情(とういうか、感情)表現が曖昧な旦那さんが私をどう思っているのかをあれこれ考え続けるくらいだったら、いっそ「他に好きな女性ができた」と言われた方がホッとする・・・なんて思うこともある。
壊すのは簡単だけど、「家庭」は私一人だけのものじゃない。
でも、私も含めて一人一人が大切。
だから、無理に自分で”理想の家族像の条件”を作り上げてそれに家族を嵌め込もうとしてはいけない。
ただ純粋に、家族の一人一人の幸せを考えて願う(でも押し付けない)母親であり妻でありたいと考えよう。
そして、自分自身の幸せもちゃんと考えよう。
・・・その結果に離婚があってもまあいいか、と思うことにしよう。
なんかいっぱい言葉を並べてみたけれど、ダラダラ並べて吐き出してしまうと、結局最後に出てきた言葉こそが見つけたかった言葉であることに思い至った。
やっと発作が収まったゾ。
さーて、またジタバタ頑張るかっ!