録画したテレビ放映のだけど、「プラダを着た悪魔」を観た

1回観て、結構考えさせられて、もう1回観た。
仕事に真面目に取り組んでいる女性にはお薦めの佳作かと思う。
昔ヒットした映画「ワーキング・ガール」がもうちょっとリアルになっておしゃれになった感じのお話。
ジャーナリストになりたいと思っているものの、職がなくて、仕方なく応募した出版社で有名女性ファッション誌の編集長付きアシスタントの仕事を得たヒロインが、最初は全然興味もなく小ばかにしていたファッション業界の仕事の真剣さを知るにつれて、仕事に本気で取り組むようになるというモノ。
ヒロインのメキメキ成長ぶりは正直いかにもおとぎ話ではあるのだけれど、どんな仕事だって真摯に取り組む気持ちが大切だということや、仕事が面白くなるとプライベートで問題が出てくるというくだりはすごく共感できるところがあって、「うんうん」と思わせられた。
恋愛面のお話も、仕事が面白くなってゆくヒロインをあんまり応援してくれない彼氏の雰囲気がいかにもありがちで、ヒロインがそれをなんとかなだめるという展開なのだけど、この展開は私にとっては不満ではあるけれど現実としてはまあ、そういう男性の方が多いんだろうなぁとも考えさせられた。
なんでかなあ?仕事で充実している女の子って、女としてのベタベタした臭みがあまりなくてステキなコが多いのに、なんでそれを応援してあげられないものなのかなぁ?
男って、女の子には仕事よりはやっぱり自分との恋愛で充実して欲しいと願うものなのかなぁ?
でもね、たいていそういう願望の強い男ほど身勝手で器が小さいタイプで取るに足りないヤツが多いとも思うんだよね。
しかし、そういう男でも好きになるとやっぱり引き止めたいと思うのも女の子の弱点としてよくあるんだよねぇ。。。
・・・なんて悶々と思う部分もあったけれど納得もしつつ鑑賞。
それからやっぱり、メリル・ストリープ演じる編集長が面白くてカッコイイ。
キャリアをとことん追求してゆくと、ああいう究極のキャリアウーマンが出来上がって、それはそれでステキなんだけどやっぱり私生活はいろいろ問題があって、それに対する負の気持ちを補うかのようにまた仕事と自分の子どもへの愛情に偏ってゆく・・・なんかわかる気がするなぁ。
ヒロインと編集長は最終的には違う道を進むことになるエンドなのだけど、確かに2人は似ていたと思うし、多分、あのヒロインがあの自分のままで生きてゆくのであれば、方法は違っても結局目指すところは編集長に近いんじゃないかなぁとも思った。
今、必死に働いている人達や、恋愛にどっぷりはまっている人達にとっては「ワークバランス」なんて言葉は異教徒の念仏みたいなものなんだろうとは思うけれど、自分の人生の歩き方を長い目線でよりよくしてゆきたいと思っているのなら、しっかりと「ワークバランス」を考えて、その考えた結論に自分がちゃんと納得して仕事をすることが大切なんだと改めて考えさせられた。
この映画、自分が仕事も恋愛もニュートラル状態だった30代前半あたりに観たかったなぁ。
どこかにいそうな、そしていてくれたら嬉しい気がするエミリー(ヒロインの先輩)の頑張りを評価して、こういう作品に対する点数としてはちょっと高めに75点☆
↓参考までに、「ワーキング・ガール」も紹介。ストーリーの細部やイイ男が助けてくれちゃったりする展開は「えー?」なんだけど、概ねいい話ではあったと思う。
しかし、コレで主役をやったメラニー・グリフィスが私の愛するアントニオ・バンデラスの奥さんになった点については微妙。。。