ちーちゃんの冒険

実は、育児休業給付金の申請作業が今日やっと再び動き出した。
私はこの給付金を受け取るために必要な保険加入期間が3つの仕事にまたがっていて、どうのこうので結局前の仕事2つ分の離職票(毎月もらった給料の額がわかる紙)が追加で必要とのことだった。
それを以前の会社に用意してもらえるようお願いしていたら、結局その書類が私の手元に来たのは一昨日、それを昨日育休を取得した会社へ発送して、ついに今日、会社の担当者が申請手続きをしにハローワークへ行ってくれるとの連絡がきたのだった。
ただ、そんな連絡をわざわざよこしたのには、更に理由があり、
「給付金の受け取り先になる銀行の通帳のコピーが欲しいんです」
ということで、急いでFAXでコピーを送らなければいけなくなった。
自宅のFAXはハンドコピーもできるタイプだけれど、この通帳の色はやや淡く、うまくコピーできるかな?と心配になって試してみたら、案の定なんもわからない内容しかコピーできなかった。
そこで、急いで近所のコンビニへ行って、コピー機を使ってコピーを取ろうと思ったのだけど、本当に急いでいたのでやむを得ずちーちゃんを家に残したまま出掛けることにした。
ちーちゃんはバッチリ起きているものの、さっきオムツも替えたしミルクも飲んだし、ベビージムで遊んでいる。
車でサッと行って10分で戻るつもりだから、許してね。
「ちょこっと行ってくるだけだからね、ちーちゃん。」
あんまりもったいつけない挨拶をちーちゃんにして、急いで家を出て車に乗って出掛けた。
車内は暑い。でも換気なんてのんきにする気はない。早く用を済ませて家に戻りたいんだ。
・・・が、こんな時に限って運がない。
コンビニの駐車場が満車。すぐ隣りの商店街用駐車場も満車。
ただ商店街の駐車場は、どうもそろそろ出る気の車がある様子だったので、とりあえず場内には進入して、そのまま他の車が出るのを待った。
・・・が、大して大きくもない青空駐車場で、私が他の車が出庫できるようにと奥の方へ車を進めたら、なんと更に別の車が私と同じ理由で駐車場に入ってきた。
アナタの車まで入ってきたら、出たい車も出られなくなるでしょがっ!
そっちの車は進入してから状況のマズさに気がついたようだけど、迂闊なバックもできないサイズの車で、そのまんま私の車の後ろにピタッとくっついてきた。
そして、入り口に近い場所に駐車していた車がなんとか駐車場から脱出すると、その空いたスペースへと入り込んでいった。
当然私としては、
(ワレそのまま納まるつもりかいな?)
という気持ちをこそっと心に秘めつつ、後からやってきたその車の様子を窓越しに見つめた。
やはり相手もこれはイカンと思ったようで、そちらの車は入り込んだスペースをそのまま切り返しに利用して、諦めて駐車場から出ることにしたようだ。
ホッ。
・・・・・・・うそ〜ん。
そのデカイ車が駐車場を出ようとした進路を塞ぐように、更にまた1台の車が無理やり駐車場に入ろうとしてきた。
コイツはどうやら私が空きスペースを待っていることを承知しているからこそ、先に入ってしまおうと慌てて駐車場に入ろうとして、結局出ようとしている車の邪魔をしてしまったらしい。
勝手にしてなさい。
私自身は見つめあう2台を横目に、小回りの利く愛車ワゴンRを無事に駐車場に収めて、急いでコンビニへ向かった。
さっくりコピーを終えて駐車場に戻ると、やはり片方の車は残って空きスペースを待っていたので、私もすぐに車を動かして帰路についた。
ドタバタと家に戻る。
「ちーちゃん、どうしてる〜?」
と声をかけながら家に入ると、すぐにちーちゃんに会えた。
おおっ!なんと玄関近くまでハイハイしてきてたよ!
「心配になっちゃった?ごめんねー。」
慌てて抱っこしてあげた。
泣いたりはしていなかったけれど、喃語
「うーーーーーーー」
と唸っていて、もう少し帰りが遅かったら泣かれてしまったかもしれない。
今まで自力でリビングから出たことのなかったちーちゃんがこんなに冒険したことにとても感激した。
・・・でも、ここまでやれるのなら、もう絶対ちーちゃんを家に一人にはできないなあ。
正味10分から15分くらいの間の出来事だったと思うのだけど、ちーちゃんの成長を知るには十分な時間だった。
そうだよねえ、明日でもう満7ヶ月なんだもんね。。。