美術館へ

美ヶ原高原美術館。フジテレビを見ていると時々アモーレの鐘が時報を知らせてくれるアレだ。
結構イメージとしてはメジャーだったので、そんなに苦労せずに行ける場所かと思っていたら、とんでもなくひたすら上り坂を運転させられることになった。
舗装は立派だけど、標識があんまりない殆ど一本道をひたすら走らされたので、途中「本当にこの道でいいんだよね?」と不安になったけれど、山頂と言っていいような標高まで登りつめたところで、ようやく美術館の表示が現れた。雲海が見える高さの立地で少し肌寒いくらいに涼しい。ここで働く人はさぞかし通勤が大変だろうなあ。
お昼ご飯を食べてちーちゃんのオムツを確認したところで、さっそく美術館を巡る。
美術館・・・というよりも、公園のような敷地にいろんなオブジェが置いてあって、それをてくてく歩いて見て回った。
セザールの大きな親指のオブジェから見始めて、虎とか女の子とかオレンジ色の憎いヤツとかいろんなものを見た。
やっぱり抽象的なものが多いのだけど、その分あまり細かいことは考えず、周囲の自然とのバランスを楽しむ。
ああ、抽象的でないのでも、数少ない室内展示のビーナスにあった自分のお尻を見るビーナス像は普通にキレイだったなあ。
ギリシャ神話などの彫像のスタイルはたいがい妙に肉付きがいいか筋肉質なのだけど、あのお尻は現代でも十分キレイなラインとして通用するだろうなあ、と思った。・・・なんかオジサンっぽいぞ自分。
旦那さんはこういう美術館が大好きで、むやみやたらにデジカメでいろんなものを撮っていた。
私は正直楽しいと思いつつも坂道を上り下りするのがしんどかったし、ちーちゃんをベビーカーで連れているために進めない道が一部あったりもしたので、そういう時は旦那さんだけが一人で楽しそうに小走りに見に行って、また楽しそうに戻ってくる・・・を繰り返していた。
相変わらずマイペース行動だけど、前回妊娠した時の旅行に比べると私やちーちゃんへの気遣いぶりが成長しているのがわかって、ちょっと嬉しかった。
前だったらこっちの様子を見もしないでスタスタ行きたいところへ進んでいたけど、今回は私やちーちゃんが行くにはしんどいかどうかくらいは考えてくれていた。
しかし、そんな立場でいられるのは今のうちだからね。
私が妊婦でなくなって本来の体力を取り戻したら、逆に旦那さんがヘロヘロになるくらいいろんな場所へ引き回してやるんだもんねっ。
富士山や知床や屋久島をトレッキングしたり、式根島の遠浅の海を飽きもせず泳ぎ回ったりしたいんだ!
かすかに空の色が夕方らしくなってきた頃にひととおり観終わって、雲海の見渡せる展望デッキでちーちゃんにミルクをあげて一息ついた。
これが大人だったら、1日いっぱい遊んだ後に、絶景を見ながらビールを一杯みたいな感じなんだぞ。
ちーちゃん、贅沢してるなぁ♪
美ヶ原の美術館もいいけれど、来年は私が仕切って結婚記念日をお祝いしたいな。
さすがに子供2人になっちゃったら泊りがけなら和室を取りたいし、日帰りだったら子供達を実家にお願いしてデートっぽく楽しんだりしてみたい。
このところ、育児のペースが安定してきた分単調な生活になっていたけれど、久しぶりにこんな風に過ごしてみて、改めて結婚してからちゃんと1年がたったということを実感できた。
まだまだ気まぐれだけど旦那さんは父親として少しずつ成長していたし、私も以前よりは妊娠子持ちの自分に対してオロオロもイライラもしなくなってきた。
家族らしい安らぎやいたわりを与え合うところまでにはもう少しだけれど、また次の年も頑張ってゆけそうだと思えたので、いい結婚記念日にできたと思った。
・・・しかし、新婚らしさはもう望めなさそうだな〜。。。