女同士の会話

久しぶりに会った友達は、前は仕事に行き詰まり感を持ってしまっていたのと彼氏と別れたのとでちょっと元気がなかったけれど、今日は元気そうでなによりだった。
万博だったら誘えば一緒に行く人くらい見つかりそうなものだと思ったけれど、生憎彼女は思い立った2日後に万博に出かけたという早業だったので、一人で見に行ったのだそうだ。
「でも、一人でも十分楽しめる内容でしたよ〜」
ちょっと羨ましい。愛知万博は開幕当初こそ悪評が多かったけれど、結構今は改善されるべき点は改善されているみたいだし、空いているタイミングを図ることもできるみたいだから、行けるものなら行ってみたいよなあって思っていた。
まあ、こういうイベントはご縁だから仕方ないか。
それから更にちょっと意外な話を聞いた。
「実は最近になって、初めて友人の勧めで知らない男の人を紹介されてデートしたんですよ。」
友人・・・というか、気心の知れた女性の先輩の紹介で、先輩の仲の良い男友達が近頃彼女と別れてしまったのでいいコを紹介したくて話を持ちこまれたらしい。
「本当は、付き合う人とはもっと運命的に出会いたいから、紹介とかは今まで断ってたんだけど・・・」
なんて言いつつも行き掛かり上いきなり二人きりで会うことになった相手の男性は、まあまあ良い人だったらしい。
それにしても、今どき”運命的な出会い”にこだわりを持っていたとは・・・。
と、思う私が終わっているのか???
「じゃあ、また会う約束とかしないの?電話やメールは交換したの?」
「メールは1度して1度戻って、を2回くらいしたけど・・・」
最初に会ってから1ヶ月弱でそれしかやっていないらしい。いい印象を持ったのならもうちょっと積極的に行けばいいのに、と聞いてる私の方がじれったく思ってしまった。
彼女の言うことには、
「とてもいい人で、4歳年上で落ち着いている人で仕事もちゃんと頑張っているみたいなんだけど、そういう話を聞くほど自分が子供っぽく思えてきちゃって」
それで引け目を感じてしまったらしい。
そんなん、実際に4歳年齢が違うんだから、自分が子供でええやんか。相手が29歳なら無邪気で若い女の子はきっとウェルカムだよ。
彼女の言葉は消極的で、相手の男の人に関する情報はあまり多くは聞けなかったけれど、逆に数少ない情報がどれもプラス印象のものばかりだったことや、もともと”運命的な出会い”なんて言っていた彼女が合格点を出したのならば、これは勝負に出ていいんじゃないかと思ったので、とりあえずもうちょっと先へ進むよう助言してみた。
どこか夢見がちな恋愛観の持ち主だった彼女が引け目を感じるようならば、今度はいよいよ真面目な恋愛ができるかも知れないような気がした。頑張って欲しいなあ。
・・・ちなみに、女性が男性に自分の女友達を紹介したり、男性が女性に自分の男友達を紹介するのってあまりアテにできない気がしてしまうのだけど、それは気のせいだろうか?
今回の「異性の友達を紹介する」というケースについては、その異性と友達の間に利害関係がないのであれば結構期待できるパターンには思えた。異性の目で合格点を出せた人物というコトだからだ。
同性に対するチェックポイントと異性に対するチェックポイントが違うのは当然とは思うのだけど、以前男友達にその友達を紹介された時には正直言って愕然とさせられたものだった。
なんか・・・今現在の島大輔みたいな外見で(ファンの人ごめんなさい)、私より年喰ってそうなんだけど実は年下で、むやみにコロンが強かったんだナ。。。
そして話は自分のコトばかりで、あまり広がれる内容でもなく正直気まずかった。
いろんな意味で、男友達には「なぜ?」と訊いてみたかった。訊かなかったけれど。
・・・まあ、私の昔話はいいとして。
恋愛話でひとしきり盛り上がった後は、彼女の目下の悩みである転職対策の話で盛り上がり、その流れでパソコンを自習するための本を選びに一緒に出かけることにした。
なぜ本を買いに行くことになったかと言うと、転職のために資格を取りたかった彼女はなんとなく近隣のパソコンスクールに見学に行ってしまい、現在そこからの念入りな勧誘に乗せられて迷ってしまっていたからだ。
なんか、いろんなカリキュラムがセットになっていて20万弱くらいのお値段のものを薦められているらしい。
元PCインストラクターの自分としては、正直彼女にはコレは薦められないと思った。
もし彼女がまったくのPCオンチで、自分で何をどうすればいいのか全然わからなくて、ただ全部やれるものはやってみたいしお金も時間もある・・・というのなら、「まあ、どっちでもいいんじゃない?」とくらいに言えちゃったかもしれないけれど、彼女は大学在学中にちょっと記憶に残っている程度にPCのレクチャーは受けていたし、お金も時間もそんなにあるわけではないし、そのカリキュラムの内容なら私が全部教えられる程度っぽい上に、私がやっていた仕事で彼女の満足ポイントまで教えるとしたら、多分1〜2週間コースでせいぜい10万円ってトコロの内容だったのだ。
なので、まずは自習用にPCスクールでよく採用されている解説本を買ってみて、自分でやってみて理解できればそれでOK、ダメなら私がレクチャーしてみるから、スクールのことはそれから考えてみたら?という話で落ち着いた。
PCスクールはそろそろ程よく淘汰されてきたかと思っていたら、まだ営業手法は古式ゆかしいのが生き残ってたんだなあ、と思い知らされた。
勧誘してきている学校そのものは私が知る限りとても真っ当なスクールなので、うっかり入ってもさほど損はないとは思えたけれど、やっぱりお金は大事に使わないと。
ついでにお夕飯のお買い物に付き合ってもらいながら一緒にデパートをウロウロしてもらい、ちーちゃんと二人だけで出かけるよりもちょっとラクをさせてもらってしまった。
独身の年下の友達と、お互いの生活パターンの違いを気にせずに変わらず盛り上がれてちょっと嬉しかった。
そんな彼女と出会ったのはもう2年以上前だけど、その頃の彼女は
「大学を卒業したら1年くらい働いて、その後は結婚して専業主婦になりたいです。」
と言っていた。
その時の彼とは大学卒業とともに別れてしまい、現在は働きつつも転職を夢見ている。
ちなみに卒業をなんとなくの理由にして別れを言い出した元彼は、今になってヨリを戻したがってきたらしいけれども、ちょっと現実を見てしまった彼女は二度とその気にはなれなかったらしい。
ちょっと夢見がちだっただけで全然いいコなのに、ウッカリ別れたりするからそうなるんだ。まったくもう。
まあ、世の中うまくいかないねぇ。。。
彼女は少しだけ、結婚して子供がいる私を羨ましく思ってくれているみたいだけれど、私からすれば、今まさに一番面白い人生勉強をしている彼女がかなり羨ましいと思う。
私自身は彼女と同じくらいの年齢の頃に、ヘンに恋愛に対して醒めた考えを持っていて素直でなかった分、しょうもない回り道をしてしまったように思えるコトがあるのだけれど、彼女は今でも十分恋愛に対して無邪気で真剣で、話を聞いていると応援したくなる女の子だ。
自分で言うとちょっと不気味だけれど、私はそういう年下の可愛い女の子が大好きだ。
なので、私の話が「近所のオバハンのいらん世話話」という評価に落ちてしまわないうちは、独身の女友達とも仲良くこんな風に話ができる間柄でいたいと思う。
ただ、私自身はちょっと気心が知れた相手になると、思いついたコトをダダ漏れ状態でどんどん喋ってしまう性分なので、いつ自分の話がオバハン化するかに気づかないかもしれない点が心配ではある。
いつの間にか「話に付き合ってもらう」立場になってしまわないように気をつけよう。
善処しよう。うん。なるべく・・・ね。(^_^;