マンション買いたいなぁ〜

実は、かねてから気になっている新聞折込広告があった。
自宅から車で15分程度の場所にある、新築マンションの宣伝だ。
まだ完成していないけれど、かなり大規模に開発をしていて、今日がモデルルームのオープン日だった。
うちにはまだ頭金となる貯金は全くない。
でも、自分が働けるようになったら4年or5年をめどに貯めまくるつもりだ。
そしていつの日か!!!
・・・と考えているのだけれど、その時になったら買いたいなぁと思う住宅の条件を見事にクリアしたマンションがソレだった。
ターミナル駅から程よく近い立地で、緑地帯も多くて、世帯数も多いから管理費もしっかりとれて管理が行き届きそうで、施工業者も大手で信用がおけそうで、間取りや広さも素晴らしい。。。
今は買えないけれど、いつかこんな家を買うための勉強として、是非見てみたいと思い、
「ねーねー、モデルルーム観にいこうよぉ」
とここ数日旦那さんを誘っていた。
旦那さんの返事は・・・とりあえずしぶしぶOK。
という具合だったので、行く予定にしていた今日の昼を過ぎても、明け方までゲームをしていた影響か、なかなかベッドから起きてきてくれなかった。
「ねーねー、もう夕方になっちゃうよ〜」
3時を過ぎても起きてこない。
30分くらい粘って起こそうとしてもずっとそんな調子で、だんだんイヤ〜なことを考え始めてしまった。
うちの旦那さんは、子供の学資保険のこともそうだし、自分の両親の老後のこととか、家のこととか、自分の仕事のキャリアのこととか、長期的に考えないといけない事柄については話を振ってみても
「うーん・・・」
と言うだけで、まったく考えていない様子なのだ。
そういうコトについては面倒くさくてあまり考えたくないらしい。
もともと物事を深く考えたりするのは得意ではなさそうなのだけど、やっぱりもう子供ができたことを思えば、大してお金があるわけでもない我が家にとっては旦那さんが比較的若いコトだけが救いなのだから、せめて学資保険と家のことは今からしっかり考えて欲しいと思うのだけど、そう思うからこうして時々つついているのだけど・・・。
そう思ったところで、昔の自分のことを思いついた。
前の結婚の時には、実はマンションを購入していた。
でもそれは前の旦那さんが主導で決めた購入で、私としては
(離婚するかも知れないから買わない方が・・・)
と密かに思っていたのだった。
・・・一応、ちゃんと聞いておくか。
「ねえねえ、念のために聞いておくんだけどサ」
「・・・なに〜?」
「マンション見に行くのに気が乗らない理由ってさ、例えば離婚するかもしれないとか、今の生活を長期的に考える気持ちになれないようなコトが何かあるからだったりするのだったら、別に無理して見に行かなくたっていいんだよ?」
「・・・・・・」
旦那さんがやっとちょっと起きた。
「出掛けるのやめる?」
「・・・いや、面倒なだけで、とくにそういうわけではないんだけど。」
のろのろ〜っと旦那さんがお出かけ支度を始めた。
世の中にはさあ、面倒でも考えないといけないコトっていろいろあるんだよ。
まして子供を二人抱えてやっていく予定があるんだから。
このへんのコトについては、どこかでそろそろムチのひとつも入れないといけないのかな?
どうやって・・・という方法もまだ思いつかないけど。
とにかくようやく5時前にはモデルルームに到着することができた。
モデルルームはかなり凝った内容になっていて、3階建てになっている上に、モデルルームも3種類も用意されていた。
有料オプションが多かったことが残念だったけれど、内容や案内の人の印象などはとてもよく、私としてはかなり夢の膨らむ時間になった。
ただ、旦那さんの方はモデルルームを念入りに見るというよりは、落ち着ける寝室やリビングを見つけては、そこでちーちゃんと一緒に遊ぶだけで、あまりいろいろ見て回っている様子ではなかった。
見学の最後に必ず相談コーナーで営業さんと対決することになっているのだけれど、その前に私が一人だけでトイレに行っていたら、その隙に旦那さんとちーちゃんだけが早々に営業さんに連れ去られてしまった。
マンション購入について何も構想がない旦那さんと営業さんで話をしたら気まずいだろうに・・・と思って急いで合流したら、やはり営業の人は話の端緒がつかめずにちょっと困っているらしい様子だった。
テレ朝の大熊アナみたいな雰囲気の、よさそうな営業の人がついていてくれていた。
「本日はどのような理由でご来場いただいたのでしょうか?」
と営業の人が旦那さんに聞いてきたので、私の方から
「私に引きずられて来た、というのが正しい状況なんですよ。」
と話を切り出し、今は頭金がないけれど、このマンションが将来購入したいと思う条件に合致していたので、購入できないのに失礼を承知で勉強のために見学をさせてもらいに来た、と正直に説明した。
最初からこちらの意図がわかった方が話がし易くなったらしく、うちの旦那さんの掴みどころのない生返事の理由がわかって安心したらしい営業さんは、こんなお金にならなそうなお客に対しても懇切丁寧にマンションについてひととおり説明をしてくれた。
それからやはり、ローンのシミュレーションもやってみてくれた。
・・・結果は、私が一番欲しいと思ったマンションの値段でやってみたところ、月々のローン返済は14万という数字が出た。
これに更に駐車場代と管理費が追加される。
半分予想はしていたけれど、夢は遠いなあ。。。
試しに多少頭金を上乗せして試算してみたけれど、やっぱり結果は数千円しか変わらなかった。
ちょっとハイリスクな対処方法としては、住宅金融公庫よりも銀行から借りる金額を増やすと、とりあえず金利は銀行の方が安いから試算の結果も安くなるけれど、変動金利なのですっと同じ返済額でいけるとは限らない。
でも、今後の住宅への需要を考えると、この金利が急速に上がるという予想もイメージしにくいというのが正直な感想だし・・・うーむ。
ひととおりお話を聞いて、最後にマンションの概観のミニチュアを紹介してもらって追加で説明を受けて、マンション見学は終了した。
でも、今回はそれなりに収穫のある見学だったと思う。
まず、今は絶対購入はムリという現時点での立ち位置が確認できたこと。
そして、それは逆に言えば、今回希望を出した価格よりも下のマンションだったら買えそうだという手応えを感じたこと。
そしてそして、何よりも、見学している最中は全然マンションに興味を示していなかった旦那さんが、どのへんから気が変わったのか、私と営業さんの話を聞いているうちに少しずつ話に参加するようになり、最後の方では私よりも多く営業さんにいろんな質問をしていたことだった。
これは素晴らしい〜〜〜っ♪
営業さんのソフトそうな印象の人徳の賜物かも知れないけれど、これをきっかけに住宅購入を真剣に考えてくれるようになったら何よりだ。
ローンの試算結果を聞いて「やっぱりムリだから諦めようよ」とアッサリ言われるかと思ったけれど、そんな様子もなかったので今までは少し不安ではあったけれど、これからは気合を入れて来年春からがっつり働こうという気持ちになってきた。
これまではあまり欲張らずに安い時給でも条件が合えば・・・なんて思っていたけれど撤回。
今のうちに何か資格のひとつふたつ、とっておこうかという気にもなってきた。
とはいえそれは何もかも、自分の健康を保って健康な赤ちゃんを産むことが前提ではあるんだけどね。
先は長いな〜。この長さを旦那さんも同じように感じてくれたらいいんだけどな。
それが住宅購入への道で、一番の難関かも知れないな。