涙腺おかしいよー

私は街頭募金が苦手だ。
なんか、「善意を示せ」と若干脅迫されているような気持ちになるからだ。
そして、街頭募金の効率の悪さからアンチ街頭募金の考えの持ち主でもある。
そんな私なのだけれど、実は今の短期派遣仕事で通っている某駅では連日街頭募金が行われていて参ってしまった。。。
仕事帰り、長い直線道路になっている駅までの道をてくてく歩いていると、駅まであと100mくらいのところまで近づいた辺りから、その声が聞こえ始める。
「ご協力お願いしまーす」
どういうご縁なのかはわからないけれど、募金箱を抱えて立っているのは主に女子高生だ。
募金の目的は0歳の女の子の心臓移植。
ニュースや新聞でも取り上げられていたヤツだ。
初めてその募金を見かけた時はそれに気がつかなかったので無視できた。
次に見かけた頃には「ああ、アレだったのか」と理解したものの、本当に縁のある団体が募金活動してるのかな?という疑念も少しあったので無視できた。
しかし、家に帰ってから思い出した。
「ああ、そうか。女の子の地元はあの辺りだったから、連日あの駅で募金やってたのか・・・」
そして今日、家へ帰ろうと急ぎ足の私の耳に、またもあの声が聞こえてきた。
どうしようかなー?
あの0歳の女の子って、丁度ちーちゃんとゆーちゃんの生まれた日の間あたりに生まれたコなんだよなぁ。
まあまあ可愛いよね。
しかし、私の記憶にあるだけでも何故かここ半年くらいの間に同じような海外での移植手術の為の募金活動が他にも2つたて続いてたんだよね。
流石に今回のはニュースになっても「またか」って思われちゃってたりするのかなぁ?
命は平等なのに、タイミングが悪いと不利だよねぇ。
それにしても、折角出産で喜んだのもつかの間
「あと半年の命です」
って宣告されたご両親の気持ちを思うとイタイよなぁ。。。
・・・・・・
と、思ったところで急に自分がウルウルし始めてしまった。
いやもう、ちーちゃんやゆーちゃんの余命が半年だなんて言われたら、私だったら相当ショックで何度でもいくらでも泣けてしまいそうだ。
きっとそれが当たり前ではあるけれど、本当にそうなったらスゴイしんどいだろうなぁ。
もういいよ、今回は負けた。
どこかの芸人の一芸みたいに安直に泣かされるくらいなら募金するよー。
でも、お財布にあるのは私一人のためのお金ではない、家計の一部のお金なので小銭だけ。
自分が稼いでいたら本当はお札で募金したいトコロだった。(いや、今稼いでいるけど、まだお給料もらってないから・・・)
一番手前にいた募金箱のおばさんのところに行って、お財布から100円を取り出して募金箱に入れて、無言でそそくさとその場を離れた。
無性に泣きたい気持ちがこみ上げてくるのを抑えていたので喋ることもできず、しかめっ面で口を真一文字に閉じていた。
なんかちょっと挙動不審な女に見えたんじゃないかという気がしてしまった。
映画「ジョンQ」なんかのことを考えると、日本でこうして話題にしてもらえた子はきっと運がいいのだろうと思う。
命を救うチャンスは平等にあるとは思うけれど、そのチャンスをモノにして助かるかどうかや移植を受けられる順番のことなどを考えると、結果的に命は平等に扱われているとは言えない状況が仕方ないのだろうけれど残念だ。
世界中にいる救いの必要な子供みんなに何かをやってあげられる程の度量は私にはないけれど、今回みたいに道端でいきなりウルウルさせられてしまったら、きっと何度でも協力せずにはいられなくなるとは思う。
どうか、こんなニュースが街中に溢れかえるような時代になりませんように・・・。(-人-)