買わない

仕事に絡む知人の勧めで、ある会社の化粧品をちょっとだけ買った。
有害物質を原料としていないことが売りらしい。
購入したのは化粧水と保湿クリーム。
まあ、基礎化粧品が自然派なのは好ましいことだし、知人の顔もちょっとくらい立ててあげたいし。
・・・ということで、
経済的に苦しいトコロをちょっと無理して購入した。
自宅にも他の会社の化粧水と乳液があるのに、実はそっちの方が好きなのに、無理して購入した。
でも、これ以上は買わないと思う。
特にメイク系の化粧品は、自然派を売りにしているヤツにはあまり使い勝手の良いモノは滅多にお目にかかれないというジンクスが私の中にあるからだ。
実際、その化粧品会社のメイク道具で試しにメイクを1度やってもらったら、30分くらいかけて頑張ってくれたその会社の人には申し訳ないけれど、ファンデの乗りは最悪だった。
なんとなく全体的に粉吹いてる感じだし、目許あたりには皺っぽい色ムラができていた。
自分で直したくて仕方がないのを、メイクしてくれた本人の目の前では気が引けてできなかった。
私としては、
「メイクは超ナチュラルで手間がかからないのが良い。まあ、ナチュラルなりに日焼け止めはしたい」
という程度にしかメイクに対する需要はない。
だからまあ、お試しメイクの仕上がりが悪くても、(これなら心おきなく商品を勧められても断れる)と思っていたら、メイクした本人が
「今日は時間がなくて満足に仕上げられなかったので、また是非来てくださいね」
と言ってきた。
「はい、機会があれば」
と返事をしつつも、そんな機会は滅多にないのでこれきりだろうと思っていた。
・・・が、
今日、諸般の事情により、うっかりそんな機会が再び訪れてしまった。
まあ、お試しメイクされるだけだからいいか。
と思って再びその会社を訪れたら、本日は社長(と言っても多分従業員は一ケタだと思うけど)自らがメイクをしてくださるということで登場されてしまった。
うわぁ〜。。。。。。(^o^;
多分30代前半と思われるその女性社長は、既婚で子供はまだいないとのことだった。
化粧品のブランドを運営している会社とフランチャイズ契約を結んで会社を立ち上げてまだ1年くらいということで、その若さで旗揚げ費用とか人材確保とか大変だったんだろうなぁと思う。
前回メイクをしてくれた人とはやっぱり段違いにメイクが上手で、メイクしながら自社の扱う化粧品について雄弁にいろいろと語っていた。
ただ、自社の化粧品の話以上に長かったのは、
「他社の化粧品の多くは界面活性剤の原料である原油を使っていて、お肌にとっても悪いんですよ〜」
という系統の話だった。
あああああ、またキターッ!
だから、そういうトーク嫌いだってば。
他社の化粧品が体に悪いのはわかった。
でも、他社の化粧品が体に悪いのと、御社の化粧品を買うという話は私の中では繋がらないのっ!
オマケに、
「えー?××堂の化粧品を使ってて、母乳で育児してるんですか?
そういう体に悪い化粧品を使っていて、お子さんに母乳を飲ませていると、お子さんにまで悪い物質を摂らせてしまうことになるんですよ」

とナ。
自社の化粧品を買わせるために、他社の化粧品批判に飽き足らず他人の子育てにまで口を出すかっ!
医者じゃあるまいし、中途半端な見聞だけで勝手に他人の母乳を毒物扱いするんじゃないっ!
そんな失礼なコトを言うくらなら、医師免許なり保健師免許なり化学系の博士号を取るなり相応の知識を持って、私の母乳を実際に搾って成分分析するくらいの責任を持てっ!
なんで化粧品購入の為にそんな不愉快な話までされなきゃいけないのかだんだんムカついてきてしまった。
知人には悪いが、今後私は自分の健康のために化粧をしなくなる可能性はあっても、
某化粧品を使うことは絶対にないと宣言するゾ!
・・・いや、実際にその場で宣言はしなかったんだけど、そのへんから私の口数はすっかり減り、代わりに表情が険しいオーラを大いに放ち始めてしまったんじゃないかと思われる。
結局化粧品を勧められはしたものの、実際メイクの仕上がりは良かったものの、一切何も買うことなくお店を脱出した。
もちろん化粧品はいいモノを買いたいけどさ、何よりも、お買物そのものって楽しくしたいモノじゃん?
ということで、今回は財布のヒモより固い心のヒモのおかげで散財をせずに済んだ。
ヨカッタヨカッタ。でも、思い出すたびに気分悪い。