帝王切開

(勝手に)頑張れそらのさん!企画。
知ってる人は知っていそうな、帝王切開の語源について、聞きかじっただけのクセにエラソーに語ってみよ〜う。
”帝王”だなんて、なんかいかにも偉そうなネーミングだけど、確かに出産方法としては豪快だけど、なんで?と思っていた。
それが、偶然読んでいたS・キングの本(「ザ・スタンド」の最終巻)で、帝王切開のことを「シーザリアン・セクション」と言っているのを見つけた。
シーザリアン→ローマ皇帝シーザーから来てるのね。なるほど。
シーザーは帝王切開で生まれたから・・・という説があるらしいけれど、これは実際にはアヤしい話のようだ。昔は帝王切開なんてする場合は、妊婦が死亡もしくは死にそうで仕方なく行われるケースだったのに、実際にはシーザーの母は産後もちゃんと生きていたからだ。
で、実際の有力な説としては、ドイツ語の「kaiser」には「分離する、切除する」という意味と「皇帝」という意味があって、日本語への誤訳として後者が使われてしまったらしい。
ところで、去年私がお世話になった大学病院は、NICUもあるような場所柄もあって産科病棟にいる妊婦さんの半数以上は帝王切開での出産だった。
たいていは実際の出産予定日より前の、患者さんと担当医さんの両方の都合がいい日を手術日と決めて、その日は朝食は摂らないorちょっとだけで済ませて陣痛室へ行く。
もちろん陣痛があるわけではないけれど、陣痛室でNSTを念入りに行い、体毛のお手入れをして、必要に応じて浣腸もして、手術予定時間の前に部分麻酔をする。(←背中に刺すのかな?これはちょっとイタイらしい)
そしていざ手術室へ。
問題がなければ手術は概ね30分くらいで終わるらしい。
赤ちゃんの状態が良好なら、看護婦さんが手術室の外で待機している家族にも赤ちゃんを見せに行ってくれたり、横になったままとはいえ、産婦さんとなったママにも抱っこさせてくれるらしい。
その後、赤ちゃんの体重や様子によって、赤ちゃんは普通のベビーベッドに行くか、ライトな保育器に行くか、呼吸や栄養補給もサポートするヘビーな保育器に行くかが分かれるとのこと。
産婦さんの方は、少し休息をとった上で病室に戻れるのだけど、出産初日は個室か2人部屋に入ることが多く、貧血気味なのと麻酔の影響などのせいもあって、1日横になっているケースが殆んどだ。たいていカテーテルのお世話になる。
2日目以降については人によるようだけど、経過が良好な産婦さんなら子宮の戻りを良くして悪露が出るように促すために、看護婦さんに頑張って体を動かすように言われることがある。
それから、赤ちゃんが保育器に入ってしまった場合でも、母乳が出るようなら搾乳してスポイトで赤ちゃんに与えてくれることもある。
そしてママの方は、縫合したおなかの引きつれの痛みをやわらげる為に、しばらくは移動の時は腰を曲げて前かがみで動き回ることになるのだけれど、痛みが減るとともにだんだんまっすぐ立てるようになる。
だいたいが産後10日で退院するのだけれど、その前々日くらいにはシャワーを浴びることができるくらいに回復。
通算入院期間2ヶ月の間に私が見届けた帝王切開の妊産婦さん達は、たいていこんな感じだった。
そらのさんの場合、もし万一NICUのある病院へ緊急搬送という状況になっちゃったらよくわからないけれど、大きな病院で予定の帝王切開になるのなら、多分こんな感じなんじゃないかなぁ〜と思う。
帝王切開も経膣分娩も、それぞれ産前産後が大変なのは結局どっこいなんだよね。
そらのさん、頑張って元気なベビーを産むんだよぉ〜〜〜(^o^)/~~~