読書感想[レベッカのお買い物日記]

レベッカのお買いもの日記 1 (ヴィレッジブックス S キ 1-1)

レベッカのお買いもの日記 1 (ヴィレッジブックス S キ 1-1)

う〜ん、それなりに面白かったけれど、微妙。
現在公開中の映画「お買いもの中毒な私!」の原作で、映画の原作になっている本は概ね外さないだろうという私の偏見で購入してみた次第だった。
お買いもの中毒な私! オリジナル・サウンドトラック

お買いもの中毒な私! オリジナル・サウンドトラック

↑お買いもの中毒な私!のサウンドトラック
ロンドン在住の25歳で、自分の興味とは全然違う仕事(経済誌の編集者)に辟易しつつ、気分転換と称してネジが100本くらい跳んでしまっていそうなお買い物をする女の子のお話で、イギリスでも日本と同じようにカード会社や銀行からの督促はわりと丁寧にやってくれるんだなぁなどと若干興味深かった。
レベッカの性格も、自分が欲しいものを手に入れたいという欲望に対してちょっとおかしい以外は、ちゃんと凹むべき時には凹むし、仕事も「専門用語とか、興味ないし全然わかんない」とか言って面倒くさげにやっているワリには、実は多分アレは要領よくこなせているんじゃないかなと思わせるフシがある。
(友人から「あなたは仕事ができるからいいけど」なんて言われたり、後半の起死回生を計るくだりでは仕事での経験がちゃんと活かせていたりしてるところからして)
ただ、それでもやっぱりあの行き過ぎた買い物欲やカード会社や銀行からの督促に対する対応に見える「自分にとって都合の悪いコトにはフタ」をするためにつくウソの数々にはあんまり笑えなかった。
あの数々のウソに対するしっぺ返しがもうちょっと強烈だったり、ラストがあそこまで主人公にとってラッキー過ぎなければ、もう少し違う印象だったのかも知れないけれど、既にアラフォーまっしぐらのオバサン(←私)には今ひとつしっくりこなかった。
まあでも、25才の女の子なら、あのくらいの言動はやってもそんなに不思議じゃないかな?という、共感を持てそうな部分は残ったけれどね。(^_^;つまり多分、それだけ私がトシをとったということか。
ちなみに、彼女のラッキーな部分の一つとして、良い友達や家族や仕事のネットワークがあったというのがある。
でも多分それについては、ラッキーというよりも本人がそういう資質を持って生きてきた結果なのかも知れないので、厳密にはラッキーとは言わないのかな?
そういう部分は「ブリジット・ジョーンズの日記」でも結構あって、イギリス的感覚として”友人や家族は大切にしよう”という考えが土台にあるのかなぁ、なんて、ちょっと感心させられる部分はあった。
・・・などと、賛否いろいろの感想を書いたけれど、この本は既にシリーズが5巻まで進んでいて、この本の続編(2)の冒頭では今までのウソのしっぺ返しから始まるらしい。
なので、本当は続編も読んだらもうちょっとしっくり来るのかなぁ・・・?
でも、申し訳ないけれど、多分続編を買うとしたら○ックオフでだな。
面白かったけれど話の展開に納得いかず、でもどこか25歳の女の子に対する共感・・・というよりも25歳の女の子のポテンシャルへの羨望を残す作品でした。